セレスナーヤ国の国防師団(黒騎士隊)の第4暗部の隊長であるクロイス・シリル・ウィンザー・アナは緊急招集による定例会に参加する。全隊長が集まっていないことに違和感を感じていたが、会議の内容はさらに予想外だった。

Episode-001-護衛は団長の仕事を押し付けられる
アルケイディア大陸は世界で最も大きな大陸として知られている。
そのアルケイディア大陸の西部に位置する広大な土地をエトナと呼んでおり、昔はエルフの住まう森として知られるほど豊かな森だった。
長い年月の間、戦により森は焼かれ不毛の土地となり、汚染された土地には魔物が棲みついている。今では禁域となり一般では入れないほど危険な土地となっている。
そんな土地でドワーフと竜種による争いを発端に半年程前に戦が始まった。
竜種によりドワーフの土地であるエトナの山脈の一部が焼けた。ドワーフ側の攻撃により竜種の住むドラクロア国も一瞬で焼け野原となった。
ドワーフと竜種は大きな禍根を残し、種族も滅ぶのではないかと思われるほど激減した。
短いが大きな被害をもたらした戦争に各国は驚いていた。
あまりの被害に世界はドワーフと竜種の戦が終わったことを強制的に宣言した。それが3ヶ月前の事だ。
当事者が参加しない異例の会議で、1ヶ月程前に平和条約を結び、傷ついた大地を各国が緊急に癒やし始めていた。
コメント